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蝶ヶ岳2677m
昨年の今頃は、突然の大雪で蝶ヶ岳へ登ることが出来なかった。
山小屋の営業期間が終わってしまったので、冬期小屋を利用して1泊するつもりだったが、天気は下り坂のようである。

御来光を見るためには、金曜日の夜に出発して土曜日の朝に間に合うように歩かなければならない。どうしようか悩んだ結果、金曜日の仕事を終えてから三股の駐車場で相棒と合流することになった。

 


三股の駐車場を出発してから何分ぐらい歩いたのだろうか?
ヘッドライトの明かりは、足元から数m先までしか見えないので、知らず知らずのうちに雪も多くなっていた。

まめうち平で一息入れてから、次の休憩地点である蝶沢を目指す。ラッセルを想定してワカンを持ってきたが、今週の天気は、ずーっと曇り空が続き雪の状態も確認できず、さらに夜のなので稜線付近の状態が分からない。


所々、凍っていた登山道も、だんだんと雪が多くなり、最終ベンチを過ぎた辺りから完全に地面が見えなくなった。

日頃の疲れと眠気が一気にピークに達し、目をパッチリ開いてないと立ってられない。蝶ヶ岳ヒュッテまで、もうちょっと。冬期小屋で寝ている人がいたら起してしまうので時間を調整しながらスローペースで歩き続ける。


やっとこ蝶ヶ岳ヒュッテに到着して冬期小屋で休もうと思ったら、小屋の扉が開いたままだった。

「どうやら誰かいるようだ。」

午前4時30分にアラーム音が聞こえてくる。寝ている人達がゴソゴソと起きだしたので、それと同時に小屋の中へ入った。

早い朝食なのか、遅い夕食なのか、ビールを飲みながらラーメンを食べる。そろそろ夜明けも近いので、持ってきた服を全部着て外へと飛び出した。


とっても綺麗な朝になると想像していたが、前日と比べて雲も多いようだ。

山頂付近で綺麗な景色にならないかと粘っていたが、どうやら期待はずれのようだ。


夕方まで、ゆっくり昼寝をする予定が2時間ほどで目が覚めた。外に出て確認すると槍や穂高が雲に覆われ、だんだんと風も強くなってきた。
携帯電話で天気図を確認すると、前日に確認していた天気図よりも移動するスピードが遅いようだ。このまま1泊して悪天候の中を下山するよりも今のうちに下山したほうが安心だ。

イモムシみたいになってる相棒に蹴りを入れて、早めに下山することを伝えた。


鈍よりとした雲が広がり立ってるだけでも吹き飛ばされそうだ。期待していた雷鳥も姿を見せず、帰りは「ほりでーゆ四季の郷」で汗を流す。

晴れていれば露天風呂から常念や蝶ヶ岳が見えるはず、稜線付近は吹雪いてるような感じで、ちょっとしか見えなかった。


三股駐車場(22:32)〜登山指導所(22:45)〜力水(23:06)〜まめうち平(0:30)〜蝶沢(1:28)〜旧ベンチ(2:14)〜最終ベンチ(3:27)〜蝶ヶ岳ヒュッテ(4:08−13:09)〜蝶沢(14:01)〜まめうち平(14:38)〜力水(15:23)〜三股駐車場(15:55)

2003年11月14〜15日

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平15総使、第244号)」


登山をされる方へ

日帰りで帰ってこれる山登りが中心となっています。
山に登られる方は地元の警察や登山地図を参考に登山計画を立ててください。なお、このサイトはあくまで私が見た現地の様子なので、参考程度に御覧下さい。